全体を見る力

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毎回、受験クラスでは
「What's new?」という時間を設けて
英語で身近にあった出来事について
話しをしてもらうのだが、
その内容を
英語で書いてきてもらうように
している。

また、ショートスピーチを
書いてきてもらうこともある。

英語を話している最中に
話の流れをとめて
訂正を入れるというのは
とても野暮に思える。

「会話」というシチュエーションにおいては
多少間違っていても
話の流れや表情、ジェスチャーなどで
言いたいことは伝わっていくから。

なので、
書いてきてもらうのだ。

書いたものは
文章として理解する。
なので、間違いや
意味不明な代名詞の使い方
節、句の使い方など
生徒さんも見て理解できる。

で、時々
面白いことが起こる。

1文1文の文法は間違っていない。
が、
文中に出てくる it が一体何をさしているのか
わからないのだ。

It の働きには
①【先行する名詞(句)・代名詞をうけて】
  それは(が・を・に)
②【先行する文の1部やせつの意味内容(一部)を受けて】
  それは(が・を・に)
③【後に述べるものを先取りして、またこれから述べることを指して】
  これを、それは
④【電話やノックの音に答えて相手の名前を尋ねるときなど】
  (日本語に訳さない)例:Who's it?
⑤【天候・時間・距離・寒暖・明暗などのit】
  (主語として、日本語には訳さない)
⑥【環境のit】(漠然と状況・事情を示して)
  《決まり文句に多くitは訳さない》例:It's your turn.
⑦形式主語
⑧形式目的語
⑨強調構文
がある。
[Genius English-Japanese Dictionary 5th Edition 大修館書店より]

ここまで書いて
ふと思ったのだが
受験生の何割が
辞書で it の説明を読んだことがあるのだろうか?

余談だが、受験生は辞書を読んで欲しい。

で、元に戻る。

文章の中で使う、itは
上記のどれに対応するitなのか、
自覚して使っているのか、
疑問が出る。

例えば
I met my friend who just came back from the U.S.
She studied abroad for 6 months.
She spoke English fluently.
I want to do it.

最後の I want to do it の it だが、
「それをしたい」ということなんだが、
どこを指して、「それ」と言っているのか
読んでいる人にはわからない。
聞いている人にもわからない。

ということが起こるのです。

留学することなのか
英語を流暢に話すことなのか、
わかりません。

もし、留学をしたいのなら
「I want to study abroad .」
とか明記しなければわからない。

1文1文の文法を知っていても
全体の流れや構成を見る力を
持っていないと
英語力は伸びません。

全体を見る力は
論理的思考力が
支えています。