3年で英語がペラペラになれるのか?

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今度こそ、英語を自由に話せるようになる講座、正式名称「ステップアップコース」を設置しました。

3年で英語がペラペラになるための講座。3年で、ホントにできるの?

「3年もかかるの?」と思うのか、「たった3年で話せるようになるのか?」と思うのか。
あなたはどちらでしょう?

この講座を作った私は「たった3年で話せるようになるって、そんなことを公言してしまっていいのだろうか?」と思っている。つまり、今までの私には考えられないことだからだ。

私自身、英語である程度、ディスカッションやスピーチができるようになるまでに20年~25年かかっている。だから、3年でいったいどこまでの英語力がつくのか、私にも正直、わからない。ただ、私の経験から、きちんと土台を作れば、英語でコミュニケーションをとる力は3年もあればなんとかなる、と実感した。

ここで重要になるのが、「英語でコミュニケーションをとる」とは、いったいどういうことができると十分なコミュニケーション能力といえるのか、ということだ。これについては、いろいろ考え、「ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)」や学習指導要領など、いろいろ調べた。そして、私が想定している「3年で英語ペラペラ」の状態というのは「ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)」で規定されているA1~C2のうちのB1だ。

では、「ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)」に規定されているレベルがどういうものか、以下に記載した。

レベル何ができるか熟達度一覧
A1具体的な欲求を満足させるための、よく使われる日常的表現と基本的な言い回しは理解し、用いることができる。自分や他人を紹介することができ、住んでいるところや、誰と知り合いであるか、持ち物などの個人的情報について、質問をしたり、答えたりすることができる。もし、相手がゆっくり、はっきりと話して、助けが得られるならば、簡単なやり取りをすることができる。
A2ごく基本的な個人情報や家族情報、買い物、地元の地理、仕事など、直接的関係がある領域に関しては、文やよく使われる表現が理解できる。簡単で日常的な範囲なら、身近で日常の事柄について、単純で直接的な情報交換に応じることができる。
B1仕事、学校、娯楽などで普段出会うような身近な話題について、標準的な話し方であれば、主要な点を理解できる。その言葉が話されている地域にいるときに起こりそうなたいていの事態に対処することができる。身近な話題や個人的に関心のある話題について、筋の通った簡単な文章を作ることができる。
B2自分の専門分野の技術的な議論も含めて、抽象的な話題でも具体的な話題でも、複雑な文章の主要な内容を理解できる。母語話者とはお互いに緊張しないで普通にやり取りができるくらい流暢かつ自然である。幅広い話題について明確で詳細な文章を作ることができる。
C1いろいろな種類の高度な内容のかなり長い文章を理解して、含意を把握できる。言葉を探しているという印象を与えずに、流暢に、また自然に自己表現ができる。社会生活を営むため、また学問上や職業上の目的で、言葉を柔軟かつ効果的に用いることができる。複雑な話題について明確で、しっかりとした構成の、詳細な文章を作ることができる。
C2聞いたり読んだりした、ほぼ全てのものを容易に理解することができる。いろいろな話し言葉や書き言葉から得た情報をまとめ、根拠も論点も一貫した方法で再構築できる。自然に、流暢かつ正確に自己表現ができる。

私が英語を学んできた経験と、実際に英語を教えてきた経験から、A1とA2は「英会話」の授業で、ある程度、到達できる。しかし、B1より上の英語力を身に着けたいと思うのなら、私が実際に学び、そして教えていた、一般的な「英会話」の授業では無理がある。

私の考える「英会話」の授業では越えられないA2とB1の壁は何か。

英会話ではある一定の状況下で必要な英語表現のパターンや決まり文句、ボキャブラリーを学び、実際に使う練習をする。ここには、「論理的に考える」というプロセスがほとんどない。「こういわれたら、こう答える」「こう聞かれたら、このボキャブラリーの中から選ぶ」といった程度の暗記とパターンの練習だ。英会話のテキストに書かれている、限られた状況の中で、ここで身に付けた能力は役立つだろう。ところが、実際に私たちが英語を使う状況というのは、英会話のテキストで学んだ範囲以外のことも多い。英会話で学んだ力を応用することは、かなり難しい。これが、私の考える「英会話の壁」だ。

この「英会話の壁」を超えるために、どうしても必要になるのが「英語のかなめ」である。
論理的に、英語のルールを利用し、自分の言いたいことを伝え、相手の伝えてくる内容を理解する力だ。「英語のかなめ」をきちんと押さえれば、時間はかかったとしても、英語を理解し、自ら言いたいことを英語で伝えることも必ずできる。

ステップアップコースでは、B1レベルになれば、あとは自分で学びながら英語力を伸ばすことができるという考えのもと、レッスンを組んでいる。CEFRのB2、C1、C2レベルの英語力も、B1の英語力があれば、身に付けることができる、と自分自身の体験から感じている。言い換えると、B1レベルの英語力をしっかり身に付けていなければ、その先の伸びしろが限られてくる。これは、統計を取ったわけでもなく、私の個人的経験にもとづく、個人的な見解なので、「いや、そんなことはない」と思う人もいるだろう。何が正しくて、何が特効薬なのか、私にはわからないが、私が確信しているのは、「英会話」だけでは「英語がペラペラ」になるまでに、相当時間がかかることと、「長いこと英会話を学んでいるのに、思うように英語が話せない、英語の意味がはっきり理解できない」という体験をするということだ。

「今度こそ、英語を自由に話せるようになる」コースは、私の体験に基づいた、すべてが詰まった講座であることは間違いがない。